ご挨拶
はじめまして、京都庵の松田です。
私は、若き頃に京都を訪れ、京都の長きにわたり続く歴史や文化、伝統に触れ、京都の自然の恩恵を受け作られる日本料理の中の京料理を中心に、京料理・業務用料理の開発・研究を行ってまいりました。加えて、昨年よりBtoC領域の商品開発・販売も開始いたしました。
京都庵では、「京料理」の技法や食材を中心に研究・開発を行い、少しでも多くの人に味わっていただきたいと願っております。「京料理」の歴史は古く、700年代の奈良時代には貴族社会での接待料理に発すると言われています。その後、平安時代には朝廷が京都に移り、御所には明治天皇の東京行幸まで、天皇がお住みになられ500年以上にわたる公家文化、また多くの寺社仏閣からは仏教文化が発展し、京都の伝統の一つである『京料理』を作り上げてきたと言われております。朝廷やその周りの人たちへ献上される料理という一面があるため、料理に使われる数々の素晴らしい食材は、どれをとっても磨きをかけて作り育てられ、さらにおいしく料理するための調理技法が開発・研究され、伝統として現在に受け継がれています。
たとえば、京野菜の代表的な食材の一つである『聖護院大根』も他国から入った大根を、京都独自の恵まれた風土による土壌と琵琶湖からの豊富な水、さらに、長い時間を掛けて採種を繰り返し、独自品種として作り上げられたものと言われています。
「京料理」は、このように長い歴史の中でくり返しの研究によって開発・発見されてきた食材と、伝統的な調理技法の相互作用によって生まれたものにほかなりません。
さらに、隠し味として、お客様を接待する時の「おもてなしの心」を含めたものだと考えます。京都庵では、「おもてなしの心」を含めて「京料理」を追求し、「食」を通して「京文化」を国内のみならず、世界に広めて行きたいと思って考えております。
京都庵